1分で読める 西野亮廣エンタメ研究所(2020年9月2日投稿記事)

西野亮廣エンタメ研究所

記事の要約

  • 地方創生が失敗する理由は「人を動かす知識が無さすぎる」のと「土地への理解が無さすぎる」こと
  • 地元を盛り上げたいのならば、強いコンテンツを作って人を呼び込むのではなく、自社の売り上げをベラボーに伸ばした方が早い
  • オンラインコミュニティーの時代は、フレキシブルにオーナー制度を導入するのが大事

記事全文

おはようございます。

「お爺さんになったら喫茶店のオーナーでもやりたいな」とか言っていますが、それはモテる為に言っているだけで(※達観しているカッコ良さ)、本当は「お爺さんになってもエンタメのド真ん中でゴリゴリやってやろう」と思っているキングコング西野です。

#ざまあみろ

さて。

今日は「オンラインコミュニティーを絡めた『地方』の戦い方」というテーマでお話ししたいと思います。

サロンメンバーさんの中にも「地元を盛り上げよう!」と頑張っている方が少なくないと思うので、キチンと届くよう(できるだけ丁寧に)お話しします。

※ちょっと長いです

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▼ 己を知る

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先日、サロンメンバーの「吉岡さん」の会社の会議に参加させていただきました。

コンサルみたいなやつです。

【吉岡さんのFacebookはコチラ】

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相談内容はいたってシンプルで、「地元で農業を営んでいる者です。過疎化が進んでいる地元(広島県三原市)を盛り上げたいのですが、どうすればいいですか?」というもの。

日本は高齢化が進み、人口減少まっしぐらなので、吉岡さんと同じ悩みを持たれている方も少なくないと思います。

僕は仕事柄、様々な「地方創生」を見させていただく機会があるのですが、どこも見事に失敗しています(失敗率=100%)。

失敗している理由は次の二つ。

「人を動かす知識が無さすぎる」

「土地への理解が無さすぎる」

それぞれ、万人規模の人を動かしたことがない人間が「当てずっぽう」で人の動きを設計してしまっていることと、

地元を出たことがない人間(=地元の強みと弱みを知らない人間)が地元のセールスポイントを設計してしまっていることが大きな大きな問題で、どちらの問題も『己を知らない』の一言に尽きます。

「彼を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉がありますが、戦略を練る時は、まずは敵(状況)と自分の能力を正確に知る必要があります。

他の地域の成功例を真似たところで、地理的条件も人口も年齢層も違うので、上手くいくハズがありません。

米津玄師さんのヘアスタイルをお相撲さんが真似たところで、オタクのヤバイ奴です。

まずは冷徹に己を知らねばなりません。

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▼ 文明を作る

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「地方を盛り上げる」と簡単に言っちゃっていますが、つまるところそれは「文明を作る」ということなので容易ではありません。

こういう時は、もっともっと大局的に問題を捉えて、「文明が生まれる条件」まで遡って考えた方がいいと思います。

ラオスに行くと、その景色が残っているので、是非一度行ってみていただきたいのですが……皆様御存知のとおり【文明】は「大きな川」沿いに生まれます。

(例外=石油・石炭・砂漠の中のオアシスなどの天然資源があるところ)

大きな川沿いに文明が生まれる理由は(たぶん)こんな感じです↓

・川の周囲の土は養分を多く含んでいるので、作物を育てるのに適している。

・生活に使う水を確保することができる。

・移動や、モノを運ぶのに便利(※船なら重い荷物でも、大量に運ぶことができる)。

一言で説明すると「便利だからっ!」です。

「便利な土地にした」わけではなく、「もともと便利な土地を更に便利な土地にした」が正解です。

「大きな川沿いに文明が生まれる」というルールは縄文時代から変わっていなくて、変わったのは『大きな川』の姿だけ。

川が『道路』になり『線路』になり、現代の川は『インターネット』です。

ポイントは文明が「川」沿いではなく、「大きな川」沿いに生まれるというところです。

これは、『水量』を『交通量』に置き換えると分かりやすいと思うのですが、地方はインターネットという川がとっても「細い」んです。

東京に住んでいる人が扱っているインターネットと、鹿児島の山奥に住んでいる人が扱っているインターネットはまったく別の代物で、インターネットは「レコメンド機能」を搭載している為、その人の暮らしに最適化します。

フラッと立ち寄った地元の立呑屋の隣で呑んでいるお客さん次第で、その人が扱っているインターネットが変わります。

隣の客が毎度学生さんであれば、試しに「今 流行っているらしいアプリ」をダウンロードする流れになりますし、隣の客が毎度お爺さんであれば、「それにしても、最近の若者は…」という話になり、スマホは置き去りです。

インターネットと土地は密接な関係にあって、地方にあるインターネットは「小川」で、文明が栄える条件である「大きな川」は流れていません。

人口が減少していく中、大きな川沿いでもない土地に文明を作ろうとしているのが『地方創生』の実態で、結論、ほぼ無理です。

#身も蓋もねーな

……ここまでが「己を知る」という作業です。

ここでヘソを曲げてしまうと、もう何ともならないので、頑張ってください。

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▼ じゃあ、吉岡さんの地元をどう盛り上げるか?

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ありがちなアイデアが「強いコンテンツを作って、人を呼び込む」です。

#これよく見るよね

ところが、大きな川が流れていないところに、人を定期的に呼び込むだけのコンテンツを作ろうと思ったら、そのコンテンツはよっぽど強く大きいものでなくてはいけなくて、100億円あっても、まったく足りません。

#ちなみにハウステンボスの初期投資費用は2250億円

また、「税金は可能な限り福祉にまわして欲しい」と考える地元民(高齢者)が、そんな大きな税金の使い道を許すハズがありません。

そんな税金の使い方をしたら次の市長選で落選してしまうので、市長は、そこに税金をかけません。

つまるところ、「地元を盛り上げる大型のコンテンツの製作費」は個人で出さないといけないのですが、そんなの出せなくね?

#西野は出します

なので、吉岡さんには「『人を呼び込んで地元を盛り上げる』という考えは捨てて、少し回り道になりますが、別の形を探りましょう」と提案してみました。

▼別の形とは何か?

吉岡さんの手持ちの武器は『畑』と『オンラインコミュニティー(西野亮廣エンタメ研究所)』です。

結構、良い武器をお持ちだと思うのですが、勿体無いのは「吉岡さんの活動を宣伝する人が、吉岡さん(と半径5メートルにいる人達)しかいない」という点。

そこで……

「吉岡さんの畑をオーナー制度にして、サロンメンバーに販売しましょう」

と提案してみました。

畑を売ってしまって、吉岡さんは畑の運営に集中し(運営費を徴収し)、農作物の売り上げは分配する。

そうすれば、吉岡さんが育てた農作物を売ろうする人が増えます。

コミュニティーを持っている人間は売りやすいので(&どうせ農作物を買うのなら自分がオーナーをしている畑のものを買おうとも考えるので)、「畑のオーナーになりたい」という人は、このサロンの中にいると思います。

オーナーが増えれば、吉岡さんは畑を拡大していく流れになり、運営スタッフを雇うことになるので、結果、地元に落ちるお金が増えます。

地元を盛り上げたいのならば、一旦、問答無用で吉岡さんの会社の売り上げをベラボーに伸ばした方が早いと思いますよ」(by 西野)

ちなみに僕個人として、お米のギフト先(※孤児院など)が決まっていれば、迷わず田んぼを買ってオーナーになります。

銀行にお金を寝かせておくぐらいなら、田んぼに投資した方が皆が幸せになるので。

「土地(物件)の持ち主と、運営者を分ける」(※星野リゾートみたい)ということを、コミュニティーの時代は、もっと積極的におこなった方が良いと思っています。

ちなみに、株式会社NISHINOも「運営」だけを担当する案件がここ最近増えてきています。

「農業」と「オンラインコミュニティー」なんて、どう考えたって相性が良いので、「自分はどこまでを担当するか?」をよく考え、フレキシブルにオーナー制度を導入した方がいいと思います。

#フレキシブルの使い方は合ってますか?

インフラを押さえることには目がないので、『農業』は積極的に関わっていきたいと思います。

現場からは以上でーす。

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