1分で読める 西野亮廣エンタメ研究所(2020年9月6日投稿記事)

西野亮廣エンタメ研究所

記事の要約

  • クラファンの購入者には「支援者」と「消費者」の2種類がおり、「支援者」にたくさんの返礼品を送ると満足度が下がる
  • 失敗のテンプレートの定番は「自分が思いついた(今現在)世の中にないアイデアを、『自分が一番最初に思いついた』と思ってしまう」こと
  • 先人達の数十年に及ぶ改善結果を利用すべき

記事全文

おはようございます。

タクシーで泥酔した挙げ句、タクシー代を持ち合わせておらず、警察に通報された俳優の田中圭君のニュースを耳にして、自分のニュースかと思ったキングコング西野です。

#アル中ここに極まれり

さて。

今日は、来年、株式会社NISHINOが渋谷を舞台に仕掛ける事業についてお話ししたいと思います。

本題に入る前に、まずは昨日の実験の報告をば……

昨日、絵本の中に『チップ』を埋め込んでオンラインショップで販売してみたところ(※詳しくは昨日の記事で!)、インターン生の「だー君」のチップ書店では40冊、田村Pのチップ書店では400冊の絵本がそれぞれ売れました。

#田村Pの書店で買われた絵本は熊本の被災地に贈られます

今回の実験の中にも、細かいテストをいくつか入れておりまして(例=絵本の意味変など)、そのテストの一つが「料金」です。

実は今回、だー君のショップで売る絵本を、僕のショップで売っている絵本よりも「100円」だけ高く設定しました。

普通に考えたら著者本人が手作業で届ける絵本(しかもサイン入り)よりも安く設定すべきですが、『チップ』の目的は「私はあなたを応援します」なので、チップを値切ってしまうと、そもそもの目的が果たせない。

だー君の店で絵本を買う人は「安く買いたい人」ではなく、「だー君に支援したい人(御礼をしたい人)」です。

ここは多くの方が見落としがちで、ときどきクラウドファンディングのリターンを見ていると、返礼品のフルコースを用意している方がいたりします。

高額リターンを購入した人に憑依してみると、(下品な言い方になりますが)「返礼品が多ければ多いほどドヤれる量が減ってしまう」ので、せっかく高額支援をしたのに、とっても損をした気持ちになります。

おそらくこれは、サービス提供者が「支援者」と「消費者」の区別をつけられていないことが原因で起こる事故で、支援者心理を汲み取れば、「サービスだー!」といった感じで、あれやこれやと商品を詰め込んでしまう行為がサービスではない(迷惑行為)ということが分かります。

「だーくん」のチップ書店の絵本の値段を、著者が手売りしている絵本よりも高くしたのは、そういった背景があります。

今の話からも分かるように、「だーくん」の店の値段を上げたのは、日本で誰よりもクラウドファンディングをやった経験から割り出した答えで、これは「感覚」や「センス」などではなく、「知識」です。

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▼ 失敗のテンプレート

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成功のテンプレートは曖昧ですが、失敗のテンプレートは綺麗に存在します。

「失敗する人」は、「これをやったら失敗するよね」ということを確実に踏んできます。

失敗のテンプレートの定番は「自分が思いついた(今現在)世の中にないアイデアを、『自分が一番最初に思いついた』と思ってしまう」です。

過去に何百人、何千人、何万人が思いついて、実践され、有効打とならずに捨てられてしまったアイデアなのですが、その歴史を知らないばかりに「世の中にない=誰も思いついていない!ビジネスチャンス!」と捉えてしまい、「うおーー!!」と走り出してしまう。。

典型的な失敗人です。

よく「アイデアには価値がない」と言いますが、この言葉には2つの意味があると思っていて、一つ目は「行動が伴わないアイデアには価値がない」というもの。

そして、もう一つは「そのアイデアは上手くいかないことが実証済みだから、マジで価値がない」というもの。

「両手やなくて、片手でバットを持ったら、遠心力が増して、逆に、ホームランを量産できるんとちゃうやろか? 誰も思いついていない『一本腕打法』やー!」といったアイデアです。

#バットは両手で握ろうね

「知識を仕入れない」というのは、「先人達の数十年に及ぶ改善結果を利用しない」ということで、「わて、センスありまねん」という人のコスパは最悪です。

後輩には「とにかく見ろ」と伝えています。

「考えるな感じろ」の前に「知れ!」です。

「お前のアイデアや、お前の中から涌き出た感情など、とっくの昔に既出済みだ」と。

せっかく他人が自分の代わりに実験をしてくれたのだから、その結果は甘んじて利用すべきで、僕も自分の実験結果をなるべく皆様に共有しますので、どうか上手く利用(転用)してください。

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▼ そんなこんなで、渋谷の新事業

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たぶん来年になりますが、あるサロンメンバーさんと組んで、渋谷に素敵な施設を作ることになります。

メインはサロンメンバーさんが経営されるホテルなのですが、一階と最上階は株式会社NISHINOで運営することになりました。

最上階には『スナックCANDY(渋谷店)』を、そして、一階には『コーヒーショップ』を出店します。

実は、この二店舗の運営を『西野亮廣エンタメ研究所』の学生メンバーにお任せしようと思っています。

(※サークルのように、大学を卒業したら、次の代にバトンタッチ)

お任せした時に学生メンバーが踏む地雷は、もう分かっています。

「こんなアイデアどう?」「最高!やろうやろう!」で進めてしまう【失敗が実証済みのアイデア】です。

こんなことを言うのもアレなんですけど、僕も「いいっすね!やりましょう!」と、すぐ言うんですね。

酔っ払ったら2秒で言います。

ただ、僕と学生さんとでは圧倒的に違うものがあります。

『知識量』です。

酔っ払っていない日の僕は、朝から翌朝まで働いていて、ずっと実験を繰り返して、知識を仕入れ続けています。かれこれ20年ほど。

渋谷の店を学生さんに任せるのは面白そうなので(※もちろんサポートしますよ)、是非進めたいのですが、「やりたい!」という学生さんに僕からお願いがあります。

狂ったように学んでください。

エンタメのこと、空間のこと、お金のこと、マーケティングのこと……僕と一緒に働くドレスコードとして、最低でも「同学年では日本一」ぐらいにはなってください。

ジャンルは何でもいいので。

#それぐらいイケるだろ

誰よりも努力していただければ、誰よりもチャンスを渡します。

こう見えて僕は、チャンスを渡すのが結構得意なんです。

なので、頑張ってね😁

一方で、僕は「エンタメ×老人ホーム」も作りたいので、こちらはサロン内の先輩方に御協力いただきたいです。

映画が一段落ついたら、一度、老人ホームでアルバイトしてみます。

#現場で働いてみないと分からないもん

「ウチの施設で働いて」というサロンメンバーさんがいたら、その時、御連絡ください。

もろもろ宜しくお願い致します。

現場からは以上でーす。

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